かたがた ゆい

狂わせる

卒業式。朝起きてご飯を食べて制服に着替えて歯ブラシと化粧をした。今の学校は制服がないから、前の高校の制服を着て行った。

そう、転校してから1年半。ちょうど2年前にどんな事で頭を悩ませていたのだろうと考えた。とにかく苦しかったのは覚えている。高校2年になったばかりの4月上旬あたり、新学期始まってすぐに不登校になった。何故行かなくなったのかは自分の中では明確だが人に話したら曖昧になってしまうような気がするからあまり言わないようにしている。別に外で遊びを覚えたからとか悪い先輩とつるむようになったからとかではない。遊びは後から覚えたし、悪い先輩はあまり好きではない。

学校へ行かなくなってから、家に引きこもったわけでもない。むしろ外に出るようになった。平日の昼間に1人で出かけて、服を買ったりカフェに入ってひたすら本を読んだりしていた。

次第に両親がわたしに転学の話をしてくれて夏は転学試験の勉強をして何とか次の高校に転入することができた。

そのうち知り合いのライブに誘われ毎回行くようになった。その人たちのライブはまるで今までのストレスとか周りの嫉妬とか恨みとかを全て忘れさせてくれるような、そんな小さいものこっちの世界にはねーよ。って思わせてくれるものだった。本当に救われた。